「組曲虐殺」12月20日 [観劇・Stage・Live]
どうしても年内にこの記事をアップしたくて、この数日アセアセしてました
今年は井上ひさし生誕77フェスティバルが開催されていました。
1月「十一ぴきのネコ」、2月「雪やこんこん」、4月「闇に咲く花」、6月「薮原検校」
7月「しみじみ日本・乃木大将」、8月「芭蕉通夜舟」、11月「日の浦姫物語」、12月「組曲虐殺」
の全8公演のうち、4公演を観るとチケットケースがもらえるということで私もGet。
私が観たのはこのうち、「雪やこんこん」「芭蕉通夜舟」「日の浦姫物語」「組曲虐殺」。
どれも感想を書いてない……orz
さてさて、2012年最後の観劇が「組曲虐殺」。
初演のときにも気にはなっていたのですが……
ゴメンなさい、もうこれ、私の思い込みというか差別というか食わず嫌いというか……その……
アイドルとか、モデルとか、スカウトキャラバンとか、そういうところ出身の人の
舞台演技ってなんだかちょっとね……。
いくらテレビドラマで活躍していても、テレビと舞台とは違うし……と思って
前回は観てなかったのですが、どうやら石原さとみの舞台での評判がいいようなので
一度観ておかなくちゃ、という気分になったのです。
物語の主人公は「蟹工船」で知られるプロレタリア作家・小林多喜二。
井上芝居お得意の評伝劇で、第17回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞した作品で、
井上ひさしの最後の戯曲です。
幕が開いてすぐ、多喜二役の井上芳雄の歌がキツイ……(^^;
井上芝居には歌がよく出てくるけれど、ミュージカルではないので歌い上げることもないし
魂の叫びや心からの表現だから、上手く歌う必要はないけれど、これはキツイ……。
今回の公演はこまつ座&ホリプロ公演だから、ホリプロの若い子が演ってるのかな~?(;´д`)
などと思いながら観ていたのですが、違う場面でまた歌っていると……あれっ?
さっきみたいに聞き苦しくないぞ。なんで、なんで?
休憩時間にパンフを見ると、デビューはミュージカルで、その後もミュージカル出演が多いらしいので
歌が下手ってことはないよね? 後で調べたら、ホリプロでもなかったし、東京芸大の声楽科卒業だし。
ということで、存じ上げなくてスミマセンm(__)m 東宝ミュージカル系はあまり観ていなかったもので……
井上芝居の歌はミュージカルの歌い方とは違うから、キーやテンポの合う合わない、
歌の表現する内容で印象が変わってくるのかしら?
この日、終演後にアフタートークショーがあったのですが、そこでの会話によると、
「芳雄は歌が上手すぎ」るらしいし
稽古中に上手く歌わないように指導されたそうだから、
上手く歌わないように意識した結果、時々ヘタになってしまったのかな~?
【STORY】
昭和5年5月。大阪道頓堀に近い島之内警察署取調室。
特高刑事山本(山崎一)が一人の男に、カンパを渡した相手の名前を吐け、
お前はあの小林多喜二だろう、と詰め寄っている。
口を割らない男(多喜二・井上芳雄)。「神戸の組合みなごろし」の異名をとる
鬼刑事古橋(山本龍二)はなぜか優しい口調で、伯父のこと、姉チマ(高畑淳子)、
果ては恋人瀧子(石原さとみ)のことを話し出す。
微妙に事実と食い違う話についに爆発する多喜二。
検閲により表現の自由が抑圧されていたこの時代、多喜二の作品は伏せ字ばかり。
伏せ字なしでものをいうにいい世の中になればと「伏せ字ソング」を歌いだす。
1ヶ月後、杉並の多喜二の住まいに同志のふじ子(神野三鈴)がいる。
そこへ小樽から姉のチマと恋人の瀧子がやってくる。……睨み合うふじ子と瀧子。
そして翌6年、再び捕らえられた多喜二は、刑務所の独房の中にいた。
多喜二は、自分の心を鏡に向かって独唱する。
人生最後の2年9ヶ月、多喜二はどう生きたのか?
そして彼を取り巻く人々の運命は?(ホリプロホームページより)
【CAST】
小林多喜二(作家) = 井上芳雄
佐藤チマ(多喜二の実姉) = 高畑淳子
田口滝子(多喜二の恋人) = 石原さとみ
伊藤ふじ子(多喜二の妻) = 神野三鈴
古橋鉄雄(特高刑事) = 山本龍二
山本 正(特高刑事) = 山崎 一
【STAFF】
作 = 井上ひさし
演出 = 栗山民也
音楽 = 小曽根真
小林多喜二が上京してから死に至るまでを描いた作品にもかかわらず、
観終わった後に「暗い」という印象が残らないのは、さすが井上芝居というところでしょうか。
お得意の言葉遊びも出てきたけれど、プログラムのご挨拶によると、
「冗談が好きで、食べることが好きで、そして女の子が好きなひとりの普通の青年が、
なぜ、拷問され、死に至らなくてはならなかったのか」
とあるので、言葉遊びは多喜二の人となりを表現していたものなのかしら。
オープニングでは激しく尋問していた特高刑事も、多喜二の家に下宿するようになると、
自分も小説を書いて多喜二に見てもらったり、コントのような変装をしての逮捕劇があったり
次第次第に人間らしさが出てきて……。
実際の特高刑事がここまで愛嬌のある人だったとは思えないけれど、
立場の違う人も、個人的に知り合っていけば、立場を越えて
人間対人間の部分が出てくるのかもしれないですね。
石原さとみ演じる田口瀧子は「多喜二兄さん」と呼んでいるので兄妹かと思いきや、
「許嫁と妻の間」なんだとか。
養父の借金のかたに酌婦をしていた瀧子を、多喜二が借金を払って救い出して以来の仲だが
結婚するでもなく、プラトニックな関係が続いていることに瀧子は不安を抱いている。
多喜二の姉チマとともに多喜二の住む杉並の家を訪ねた瀧子は、多喜二の同志ふじ子から
活動している人は、捕まったとき、拷問されたときに妻や子がいるとそれが弱みになるから、
家族を持たないという話を聞かされる。
にもかかわらず。
プログラムには“伊藤ふじ子(多喜二の妻)”と書かれています。
そう。第2幕になると、伊藤ふじ子が多喜二の妻になっています!
初めからふじ子の多喜二に対する敬愛とか思慕の情とかは見えていたけれど、
多喜二の心境の変化はいかに?
多喜二の姉のチマ、瀧子、ふじ子とで話し合い、瀧子は家族を養う必要があったし、
ふじ子が多喜二を支えるのがいいだろうと
瀧子も納得したはずだったのですが、ふたりが暮らす隠れ家に行くと、やはり複雑な心境。
多喜二が「ふじ子が~」と話す度に、ふたりの関係を改めて知らされて
寂しそうに、でも振り切るように「呼び捨てにされるっていいな」 。
多喜二はというと、心は瀧子にあるようで、
「瀧ちゃん」
恋人に会えた嬉しさを隠せずにいる。
ふじ子は多喜二は自分と一緒にいるし、志とか情とかで繋がっているけれど、
多喜二の思い人は瀧子だと知っている。
う~ん。。。
地下活動している中でも、小さな幸せがあってよかったね、と思うけれど、
こんなにもふたりの女性に愛されてよかったね、と思うけれど、
瀧子もふじ子もつらいよなぁ。
この作品では多喜二と瀧子はプラトニックな関係に描かれていましたが、
実際は多喜二と瀧子は同棲していた時期があったそうで……。
あ~、戯曲の中の瀧子と、現実の瀧子とどっちが辛いのかなぁ……。
今年ももうすぐ終わりですね。
今年一年、ありがとうございます。
みなさま、よいお年を~~~~♪
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
昔付き合ってた人が舞台をやってたんですが、その人も言ってましたね・・・
「芸能人(いわゆる舞台役者じゃない人)がやってる舞台って・・・他のしっかりした役者さんを使えばいいのに」って・・・(^^ゞ
by アルマ (2013-01-01 00:12)
明けましておめでとうございます☆
今年も宜しくお願い申し上げます^^)
舞台・・・何年も観ておりません(汗)
せっかく東京にいるのだから
観にゆこうと反省しております。。。
by 獏 (2013-01-01 07:25)
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
劇といえば一回宝塚歌劇をみてみたいですね。
by punchiti (2013-01-01 09:41)
明けましておめでとうございます(・囚・)ノ
本年もよろしくお願いしますm(_ _)m
演劇、なかなか見に行くチャンスがありませんです…^^;
by 下総弾正くま (2013-01-01 14:21)
★アルマさん
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
芸能人が舞台に出たり、映画の吹き替えをやると取材が来るので
宣伝になるんでしょうけど……見てるほうは違和感ありありなんですよねぇ(ーー;)
by hatsune (2013-01-05 17:14)
★獏さん
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
東京は舞台公演も多いのですが、私の感覚では
他の都市のほうがチケットがとりやすい舞台もあります。
東京公演はチケット発売日に売り切れたのに、
大阪(福岡)公演はなんでチケットが残ってるんだろう?ってことが
多々ありました(´・ω・`)
by hatsune (2013-01-05 17:17)
★punchitiさん
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
宝塚は私もまだ観たことありません。
出待ちしている女の子たちはよく見ていますが
お行儀がいいんですよね~(*^_^*)
by hatsune (2013-01-05 17:18)
★下総弾正くま さん
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
チケット発売が公演の3カ月前とか、ヘタをすると
半年前だったりするから、なかなか難しいですよねぇ。
by hatsune (2013-01-05 17:20)