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『ヨセフ・アンド・ジ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』東京国際フォーラム [観劇・Stage・Live]

『CATS』や『オペラ座の怪人』『ジーザス・クライスト=スーパースター』などなど

数々のミュージカル音楽を生み出したイギリスの作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバー。

彼のデビュー作『ヨセフ・アンド・ジ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』の

来日公演を観に東京国際フォーラムへ行ってきました。

   それにしてもタイトルが長い……(^^;

 

口さのない人は「古くさい」の「感傷的すぎる」のいいますが、

アンドリュー・ロイド=ウェバーの曲、好きなんです♪

 

ところでチケットをとった後、グルーポンで半額で売り出され……

なんだかなぁ……売れ行きがよくないんでしょうか?

 

そんなことを思いつつ会場に入ると、

ここまで客席の年齢層が高いのは、いままで見たことがないほど。

家族連れもいることはいるのですが、私の母くらい、

もしかしたらもっと年配の人ばかり目につきます。

ロイド=ウェバーが古くさいからか?(;^_^A アセアセ

平日の公演とはいえ、後方は空席も目立ち、

これじゃ半額クーポンを売り出すよなぁ。。.

 

シアターキャンプの卒業生が、こどもたちに「ヨセフ」の物語を聞かせます。

主人公ヨセフは12人兄弟の11番目。

父ヤコブに偏愛され、また、自分が将来兄弟の誰よりも出世する夢を見たと語ったので、

兄たちのねたみを買い、奴隷として売られてしまう。

エジプトの大富豪ポティファルの奴隷となったヨセフは、彼に気に入られ、偉くなっていく。

しかし、彼の妻に誘惑され、ぬれぎぬを着せられて投獄される。

牢の中でヨセフが他の囚人の夢解きをしたことがきっかけで

エジプト王ファラオの夢解きをしてみせ、重用されるようになる。

そして、困窮したヨセフの兄弟たちがエジプトに物乞いに行ったとき、

兄弟たちとヨセフは劇的な再会を果たす。

 

この物語は、旧約聖書を元にしているそうで、

聖書相手に不満をこぼすのもどうかと思いますが、

「おれ、カッコいい」「おれひとり、他の兄弟と違って出世する」 

なんて言っていれば、嫌われるのも仕方ないでしょうが。

ヨセフがいなくなった後、兄弟たちは変化しますが

ヨセフも自分の言動を顧みることはあったんでしょうか……。

(自分の運命を受け入れることはしていましたが)

 

そんなわけで、ヨセフには感情移入できないことに加え、

さらに、私の観劇欲を削いでくれたのはこども合唱隊の姿。

1991年のロンドン公演以来、こどもの合唱はなくてはならないものになったそうですが……。

シアターキャンプに参加しているこどもたちは、思い思いの普段着のまま。

これは当然だと思います。

こどもたちが、ただ単に物語の“観客”として登場しているのなら

これでかまわないんです。

でも、 「ヨセフ」の物語の中にもこどもたちは現れるんです。

“こどもたちが物語に夢中になって入り込んでいる”様を描いているのかもしれませんが

映像とアニメーション、実物と映像といった

ひと目で世界が違うとわかる組み合わせならともかく、

同じ舞台の上に立っている人を、話の登場人物と話を聞いている人とに

無意識に分けて見るのは、ちょっと難しいですね。

しかも、こどもたちは、ただ物語を近くで見ているだけではなく、

登場人物と接点を持っているのですから、なおさら。

こういうの、苦手なんです。

時代も国も違う世界の物語なのに、

今の普段着を見せられると、現実に引き戻されちゃうんですよね。

劇場に入った瞬間に、非日常の空間になるのが好きなのに、

ましてやミュージカルなんて、ストレイトプレイよりさらに非日常であってほしいのに

日常生活がそこにあるよ……orz

「ヨセフ」の物語に入り込むときは、他の出演者たちに合わせた衣装に着替えてほしいなぁ。

 

字幕での公演でしたが、歌詞は繰り返しが多いので

ステージを見る余裕は充分ありました。 が、ライトが目に入ってまぶしいことが多々多々。

音楽は、私の好きなロイド=ウェバーの曲とは違って、ポップスの色が濃い。

カントリー調、プレスリー風(プレスリー風ファラオが登場すると盛り上がったように思いましたが、

そういえば『CATS』のラム・タム・タガーもプレスリー風でしたね)だったり、

シャンソン調、カリブ風だったり、それはそれで楽しいけれど、

今まで親しんできたロイド=ウェバーの繊細な音の重なりが感じられない。

う~ん。

もともとは学芸会用の15分の作品だったものを膨らましてミュージカルにしたそうで、

アメリカでは学芸会の定番だとか。

きっと楽しみながら演じる作品なんでしょう。

「大人からこどもまで楽しめ」るということでしたが、重厚さはないし、

日本語を交えたサービス(来日公演ではありがちですが、今回、物語の内容のせいなのか

日本語を使う回数が多かったからか、ちょっと違和感を覚えた)や

コミカルな演技などを含め、私にはこども向けの作品に思えました。

ナレーター役のジェニファー・パズの声はよかったと思いますけどね。 

 

そういえば、この作品、DVDを持っていることに今ごろ気づきました。

アンドリュー・ロイド=ウェバー作品のDVD BOXの中の1本だったのですが

興味がなかったので見ていなかったんですよね(^^;

これは、見てみないといけないですね。

DVDでも果たして同じ印象を受けるのかどうか……。

 

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演目とは関係ないんですけどね。

売店でパンフを買っても袋がもらえなかったり、

在庫の準備が不十分だったようで、見本で表に出していた商品を売ったり、

(私が見ていた商品を、購入者に渡すために取り上げられたんですよね(^◇^;))

なんだかなぁ。

以前から袋をくれなかったような気もしますし(ちょっと記憶曖昧です)

ゴミ削減の面からも、なんでもかんでも袋に入れるべきだとは思っていませんが、

雨が降っている日に、A4サイズのパンフを買っても袋をもらえないというのは、

お客さんのことを考えてくれてないようですね。


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hirochiki

今回の観劇は、ちょっと残念でしたね。
DVDでは、どのような印象を持たれるのでしょうか。
売店のパンフレットの件も、不備があったようで・・・
せめて、袋くらいはいただきたかったですね。
by hirochiki (2011-03-10 06:27) 

ナツパパ

物語は、キリスト教圏の方々には馴染みのものですから、どうアレンジしても
共通の知識があるのですよねえ。
その前提があるので、あちこちで広く演じられている劇なのかもしれませんね。
by ナツパパ (2011-03-10 08:26) 

aranjues

ちょっと残念でしたね。これは早い内に口直しに?
感動しそうなミュージカルでリベンジする必要がありそうですね。
by aranjues (2011-03-11 09:04) 

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